水割りを、ロックで リターンズ

毒にも薬にもならないものを書き綴ってまいります

ダイの大冒険読了によせて

予てより読み進めていた、ダイの大冒険全37巻を読了。

そもそもの始まりは、「俺は!大切なことを!すべて!ダイの大冒険から!学んだ!」と言っていた上司が、ある日突然全巻買いをして、それが会社に届いたところから。

い、いまなら分かる!わたしも!大切なことを!たくさん学びました!

以下、盛大にネタバレあり。

少年漫画の王道

ジャンプのキーワード「友情」「努力」「勝利」を忠実になぞっている作品。特に努力の部分がはんぱない。最近の漫画には、友情・勝利、こそあるものの、努力が入らないものもあると聞いたけど(最初から特殊な能力を持ってる系)ダイたちはとにかく努力と経験。最初はほぼ何の特技もなく、普通の生活を送っているのだけれど、戦うという目的ができてからは、ひたすら努力を経て、強靭な敵も次々と倒してゆく。マァムもヒュンケルもポップも、もちろんダイも、ことあるごとにみんな修行に出て、ほんとに見えないとこでも頑張るなあっていう。

でもただ修行をするだけではダメだよね

しかし、次の戦いのことを考えるととにかく気が焦り、早く新しい技を習得したい!といくら修行をしても、どうもうまくいかない。ただただ練習をしていても、なかなかレベルはあがらない。技は身に付かない。もう自分は向いていないんじゃないか…と諦めかけたとき、ちょっとしたことで「コツ」をつかみ、ようやく技を自分のものにできる…、ってこれ、全然普通にあることですから…!ほんと、そうなんだよね…!やめてしまいそうになるんだけど、コツをつかむと急にできる感じ、すごくわかるよ!!、小学校のときの逆立ちを思い出し、非常に納得してしまった。

いい意味で、お約束のオンパレード

気持ちがいいほど「お約束」のオンパレード。「実はあそこで出てきたあのキャラが、のちのちパーティを左右する情報を持っていた…!」「もうアカーン!てなったときに思いもよらないあの人が助けにきてくれた…!」「実は死んだと思っていたあの人が死んでいなかった…!」など、ありがちと言えばありがちなシチュエーションが盛りだくさんすぎ。散りばめられた伏線も回収しまくっていくので読んでいて清々しい。あと「次のページ」の使い方のうまさがはんぱじゃないです。「おおーっとここで?ここで誰かが来るんだろうけど誰なの〜??」「で、でたーーー!あのとき戦ったアイツーーー!」みたいに、盛り上がりのシーンでは超期待しながらページをめくっておりました。

散々苦戦した敵が仲間になるシチュ満載

お約束の中でも特に「散々苦戦した敵が、あとで仲間になって大きな戦力となる」というシチュエーションが大好物なのですが、それを十二分に満たしてくれる作品でありました。っていうか、ダイの大冒険の場合、クロコダイン・ヒュンケルを始め、戦った相手がどんどん仲間になっていく、というか和解していくのだけど、下記にも書きましたが、敵がダイたちと戦っていた時の想いなんかも知っているから、それを越えて仲間になったときはほんとに嬉しい。みんなとじゃれてるような、ちょっとしたサービスコマでも嬉しくてニマニマしてしまう。

特に嬉しいのは「絶体絶命のピンチのとき、助けてくれたのは敵のアイツだった…?!」っていう、まだ敵なのになぜか助けてくれちゃうシチュ。チウを助けてくれたバランとかね。あと関係ないけど、ヒュンケル×ラーハルトの戦いからの絡みがたまりませんね…時代が時代なら、薄い本を描きまくっていたところでした。危ない。

敵にもそれぞれに想いがある

次から次へといろんな事情が発生して、ダイはいろんなやつらを倒してゆくわけですが、個人的に新鮮!と感じたのは、ダイたちが戦う敵にも、それぞれ事情があって、そこも丁寧に書かれているということです。そもそもこの人たち、なんでダイたちを襲ってくるんだっけ、何が憎くて絶対殺す!って言ってるんだっけ、と思ったとき、それぞれの想いも一緒に描かれていると、敵にも感情移入してしまう…。みんなそれぞれあって、むしろ角度を変えて見たら敵じゃないんじゃないか…?なんて。ただただ「世界を征服したいから」「名誉を手に入れたいから」みたいなものだけじゃないのがいい。こいつはクズ!!と思って読んでいたザムザですら、実はザムザなりの想いがあって、最後は妙に同情してうっすら泣いてしまったわたしです…

逆に、特に込み入った事情もなく、ただただ自分の欲や悪意だけで襲ってくるような真のわるいやつ(ex : フレイザード・ザボエラ・マキシマム・ピロロ etc..)は、やることなすこと超クズで、でもやられるときはメチャメチャに倒されるので、とっても胸がスカッとしてよいです。

脇役の活躍も丁寧に

敵はもちろんのこと、ダイのパーティからは外れた脇役たちの活躍するシーンもしっかり準備されている。ヘタレ勇者ノヴァや、最初に襲ってきたしょぼい偽勇者ご一行でさえ、後にカッコイイシーンが用意されていて、こういう脇役キャラに対する丁寧な対応が嬉しい。(別の意味で言えば、キャラのリサイクル率の高さ)それにしても、後半のイケメン説明キャラのインフレはどうしたものか。

いやらしくない程度の恋愛要素

最初は冒険ものに恋愛要素はいらないだろ、と思いながら読んでいた為、惚れた腫れたで騒いでいるメルルやエイミが好きになれませんでした。みんなが一丸となって戦いに向けているのに、おまえらと言ったら…と冷ややかな目で見ていた訳ですが、あれれ…今までそんなこと微塵も感じさせなかったマァムまで…?しかもなんか、恋愛中毒のメルルも一応みんなの役に立っている…!(ポップをかばって大けが)そしてその辺のらぶらぶちゅっちゅで技が完成しちゃったり…!みたいな、恋愛の影響で左右される場面なんかも所々あり、途中から全然恋愛要素があっても嫌じゃなくなりました。むしろ、スパイスになってとても良い。ヒロインである女王レオナは、絶対的にダイのことが好きであるはずなのに、自分からはそういうことを滅多に言わないところもすてき…。モテ男ヒュンケルにはラーハルトかヒムかで悩ましいところですが…おっとこれはまた別の機会に… 

好きなシーン

好きなシーン、というくくりでまとめていたのですが、正直、どのシーンも全部好きで収集つかなくなってしまったので、もっと絞り「思わず泣いてしまったシーン」に変更。完全に個人的な感想で失礼いたします。

バラン戦、ポップ死す

ダイは記憶が封印されて幼い頃の孫悟飯みたいになっちゃってるし、もう絶体絶命!バランに手も足も出ないし、もう完全に詰んでるけどどうするの?と思ったところでの、ポップのメガンテ。ダイの記憶が戻ったはいいけどショックでした…。しかしダイを救ったのは死んでるはずのポップのベギラマ。そのあと、レオナのザオラルでは生き返らせることができなかった…というところで思わず涙。普通はなんかわからないけど奇跡的にザオラル成功したで〜!ってなりそうなもんだけど、ここで成功しないのがミソだなあと思いました。

ハドラー戦、バラン死す

ヒュンケルが超頑張って説得し、ようやく仲間になったバランが、ハドラーの胸の爆弾の爆発によって、自分が盾となってダイを守り、死んでしまったところ。ダイが初めてバランを父さんと呼び、これぞ親子愛やでえええと電車で涙が止まらず。バランが死んだこともだけど、ハドラーの「知らないうちに自分の中に黒のコアが埋め込まれていた…」という気持ちを思ってまた涙。

五人でアバン先生の証を…!

ポップが自信無くてびびりまくるアレ。わかる、わかるよ〜〜わたしも基本人生落ちこぼれで、自分の周りの優秀な人たちの足を自分が引っ張ってしまうのでは…!と思うことはしょっちゅうあるから、このときほどポップに感情移入したことはないぐらい。しかし、マァムのことを好きだと告白し、勇気を出したから証が光った、っていうのはどうなのか?という半面、結果として、やっぱりアバン先生の目に狂いはなかった!というところが、うれしかったナァ…

ゴメちゃんが…!

ゴメちゃんの神の涙っていうアイテムだった話。実はこれが一番泣いちゃいました。いままでしゃべらなかったやつが突然思い出を語りだすのは反則だ!この姿にしたのはダイ、君の願いだったんだよ、的なところでは、人目を憚らずだーだー泣いてしまった。ゴメー!

ちなみに

「好きなキャラ」というくくりでもまとめていましたが「ほんと…おまえらサイコーだよ…!全員が主人公だよ…!!」状態になってしまった為、割愛させていただきます。

Kindleで読みました

37巻すべて、自炊したPDFをKindleで読みました。こういうたくさん巻数がある漫画はKindle最高!でもPDFだとかすれたりするので、こちらのブログを参考に、MOBI形式に変換。かなりよかったです。おすすめ!

しかし、想像以上に良すぎたので、いっそ全巻買いしてもいいかなって思ってます。これは何度も読み返したい。一生ものやでえ。ブックオフオンラインでは7,000円程度。